離れたいのに、住む場所が決まりません。
賃貸を調べると、敷金と礼金で数十万円かかると出てきます。手元にそこまでのお金はありません。実家に戻る道もありますが、そちらはそちらで気が重い。
まとまったお金がなくても、住む場所を確保する道は用意されています。ただ、窓口が分かれているので、知られていないだけです。
この記事では、母子家庭が住宅で使える支援を3つに分けて書きます。法律と政令に何が書かれているかを、条文で確かめながら進めます。
母子家庭が住宅で使える支援は、大きく3つ
妻お金がないので、家を出ること自体を諦めていました



諦めなくて大丈夫です。使える仕組みが法律に書かれています。窓口が分かれているので、順に見ていきましょう。
母子家庭の住宅の支援を、3つに分ける
種類が違うので、まず整理します。
| 支援の種類 | 中身 | 窓口 |
|---|---|---|
| 1 安く住める住宅 | 公営住宅。収入に応じた家賃 | 市区町村または都道府県 |
| 2 借りるときのお金 | 母子父子寡婦福祉資金の貸付け | 都道府県または市の福祉の窓口 |
| 3 入居しやすくする仕組み | 住宅確保要配慮者としての位置づけ | 市区町村の住宅の窓口 |
3つとも、根拠になる法律が違います。ですから、1か所で全部聞くことはできません。そこが、たどりつきにくい理由です。
順番としては、1と2を先に当たってください。3は、1と2で決まらなかったときの受け皿になります。
母子家庭になる前でも、住宅の相談はできる
離婚が成立していないと使えないと思われがちですが、相談は先にできます。
実際に申し込むには条件がありますが、条件を確かめるだけなら、いまからで構いません。離婚を決めていない段階でも、窓口で断られることはありません。
むしろ、先に聞いておかないと間に合いません。公営住宅は募集の時期が決まっていますし、貸付けにも審査の期間があります。



まだ何も決まっていないのに、行っていいものでしょうか



決まっていないから聞きに行くのです。決まってから聞くと、募集の時期に間に合いません。
母子家庭が住宅として使える、公営住宅
公営住宅は、住宅に困窮する人のための制度
公営住宅法1条に、目的が書かれています。
この法律は、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、又は転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする。
「住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸する」ための仕組みです。まさに、いまの状況のために用意されています。
公営住宅に入居できる条件は、条文では2つだけ
同法23条が、入居者資格を定めています。読み解くと、条件は2つです。
| 条件 | 中身 |
|---|---|
| 収入 | 政令で定める金額を参酌して、自治体が条例で定める金額を超えないこと |
| 困窮 | 現に住宅に困窮していることが明らかであること |
注目してほしいのは、ここに貯金の額も、保証人の有無も、離婚が成立しているかどうかも書かれていないということです。
金額そのものは、自治体の条例で決まります。ですから、住む予定の市区町村で聞くことになります。同じ都道府県でも、市によって違います。



貯金がいくらあるかで、断られるものだと思い込んでいました



条文に書かれているのは収入と住宅の困窮だけです。細かい運用は自治体ごとですから、そこは窓口で確かめてください。
母子家庭が公営住宅を申し込むときの現実
ただし、条件を満たせばすぐ入れる、というわけではありません。
公営住宅法22条1項は、原則として入居者を公募しなければならないと定めています。同条2項は、その公募を新聞や掲示など、区域内の住民が知ることのできる方法で行うようにと定めています。告知は出るけれども、こちらが見に行かないと気づかない形です。
| 気をつけること | 中身 |
|---|---|
| 募集の時期 | 年に数回。時期を逃すと次まで待つ |
| 抽選 | 希望者が多いと抽選になる |
| 優先の枠 | 自治体によっては、ひとり親を優先する枠がある |
| 場所 | 選べる範囲が限られる。学区が変わる場合がある |
| 入居までの期間 | 申し込みから数か月かかることがある |
3行目が大事なところです。ひとり親を優先する枠を用意している自治体があります。一般の枠より当たりやすくなるので、あるかどうかを必ず聞いてください。
そして、5行目のとおり時間がかかります。動きたくなってから申し込むのでは間に合いません。
募集の告知は、市区町村の広報紙とホームページに出ます。年に何回、どの月に出るのかを先に聞いておいて、その時期だけは見落とさないようにしてください。締切を1日過ぎたら、次の回まで待つことになります。
公営住宅では、あとから夫を住まわせることはできない
これは、先に知っておいてください。
公営住宅法27条5項は、入居のときに一緒に住んでいた親族以外の人を住まわせようとするときは、事業主体の承認を得なければならないと定めています。同条2項は、公営住宅を他の人に貸すことも、入居の権利を譲ることも禁じています。
ですから、やり直すことになって夫を呼び寄せる場合も、勝手には決められません。手続きなしで人を増やすと、明渡しを求められることがあります。
反対に言えば、入居したあとに夫が押しかけてきても、こちらが承認を求めない限り住まわせる形にはなりません。そこは守りとしても働きます。
母子家庭が公営住宅で優先されるのには、法律の根拠がある
母子家庭に「特別の配慮をしなければならない」と書かれている
優先の枠は、自治体の善意で置かれているものだと思われがちです。実際には、法律に根拠があります。
母子及び父子並びに寡婦福祉法27条です。
地方公共団体は、公営住宅法(昭和二十六年法律第百九十三号)による公営住宅の供給を行う場合には、母子家庭の福祉が増進されるように特別の配慮をしなければならない。
「配慮するよう努める」ではありません。「特別の配慮をしなければならない」と書かれています。
ですから、窓口で「ひとり親の優先はありますか」と聞くのは、頼み込むことではありません。当然に確かめてよいことです。



優遇してくださいとお願いするようで、聞きにくかったです



お願いではありません。法律が自治体に配慮を義務づけているので、どういう形で配慮されているかを確かめるだけです。
公営住宅の選考基準は、政令に並んでいる
希望者が戸数より多いときは、選考になります。その基準は、公営住宅法施行令7条に並んでいます。次のどれかにあたる人から選ぶ、という形です。
- 住宅以外の建物や場所に住んでいる人、保安上危険または衛生上有害な状態の住宅に住んでいる人
- 他の世帯と同居して著しく生活上の不便を受けている人、住宅がないため親族と同居できない人
- 住宅の規模や間取りと世帯構成の関係から、衛生上または風教上不適当な居住状態にある人
- 正当な事由で立退きを求められ、行き先がなくて困っている人
- 住宅がないため勤務先から著しく遠い場所に住まざるを得ない人、収入に比べて著しく過大な家賃の支払いを余儀なくされている人
- そのほか、現に住宅に困窮していることが明らかな人
5番目の後半を見てください。収入に対して家賃が重すぎる状態も、選考の対象として書かれています。
ここに書かれた事情は、申込みのときに自分から伝えることになります。黙っていても、向こうから聞いてはくれません。あてはまるものがあれば、書類にも口頭にも残してください。
申込みの用紙には、住まいに困っている事情を書く欄があります。ここを一行で済ませてしまうと、何に困っているのかが伝わりません。いまの家賃がいくらで、収入に対してどれだけ重いのかを、数字で書いてください。
母子家庭が公営住宅に入れる収入の基準
政令が定める金額は、15万8千円と25万9千円
公営住宅法施行令6条が、2つの金額を定めています。
| 区分 | 政令の金額 |
|---|---|
| 特に居住の安定を図る必要がある場合として条例で定める場合 | 25万9千円 |
| それ以外の場合 | 15万8千円 |
下の15万8千円が、原則の目安です。上の25万9千円は、自治体が条例で枠を広げられる上限です。
手取りの金額とは、計算のしかたが違う
ここでつまずく方が多いところです。
15万8千円と聞くと、月給が15万8千円までだと読んでしまいます。ここでいう収入は、給与明細の金額ではありません。
公営住宅法施行令1条3号が、計算のしかたを定めています。順番はこうです。
- 入居者と同居者の、過去1年間の所得金額を合計する
- そこから、決められた控除を引く
- 残った金額を12で割る
年収そのものではなく、税の計算で使う所得金額から出発します。そこからさらに控除を引くので、思っているより枠は広くなります。



月に18万円ほどもらっているので、無理だと決めつけていました



その金額のまま比べてはいけません。所得に直して、控除を引いてから12で割ります。計算する前に諦めないでください。
母子家庭には、大きな控除がある
引ける控除も、同じ条文に並んでいます。母子家庭に関わるものを抜き出します。
| 控除の対象 | 金額 |
|---|---|
| ひとり親である人 | 1人につき35万円 |
| 同居者、扶養親族 | 1人につき38万円 |
| 16歳以上23歳未満の扶養親族 | 1人につき25万円を加算 |
| 給与所得または公的年金等の雑所得がある人 | 1人につき10万円 |
| 障害者である人 | 1人につき27万円(特別障害者は40万円) |
1行目に注目してください。ひとり親であること自体に、35万円の控除がついています。これは、公営住宅の枠に入りやすくするための仕組みです。
母親と子供1人だと、どのくらいまで入るか
実際に当てはめてみます。母親が働いていて、子供が1人(15歳以下)という形で計算します。
| 計算 | 金額 |
|---|---|
| 引ける控除の合計 | ひとり親35万円+子供38万円+給与所得10万円=83万円 |
| 15万8千円に収まる所得金額 | 15万8千円×12+83万円=272万6千円 |
つまり、所得金額が272万円ほどまでなら、原則の枠に収まる計算になります。給与収入に直すと、およそ390万円台までです。
子供が2人なら、控除がもう38万円増えます。子供が高校生や大学生の年齢なら、25万円がさらに乗ります。子供が多いほど、枠は広がる仕組みです。
ただし、これは政令の金額をそのまま使った目安です。実際の基準は自治体の条例で決まりますし、扶養の状況によっても変わります。おおよその数字は自分で出せますが、最後は窓口で確かめてください。
公営住宅の家賃は、毎年決まりなおす
家賃は、収入の申告をもとに決まる
公営住宅法16条1項が、家賃の決め方を定めています。
毎年度、入居者からの収入の申告に基づいて、入居者の収入と、その住宅の立地条件、規模、建設からの経過年数などに応じて決まります。収入が下がれば、翌年度の家賃も下がります。
ここで気をつけたいのが、同項のただし書きです。収入の申告をせず、報告を求められてもそれに応じないときは、近傍同種の住宅の家賃、つまり周辺の相場の家賃になります。
申告を忘れると、安い家賃という前提そのものが崩れます。毎年の書類は、必ず出してください。
病気などの事情があれば、減免できる
同条5項に、こう書かれています。事業主体は、病気にかかっていることその他特別の事情がある場合で必要と認めるときは、家賃を減免することができる。
働けなくなった、子供が入院した、収入が急に落ちた。そういうときは、次の年度を待たずに相談できます。



体を壊したら、家賃が払えなくなるのが怖いです



そのための減免が条文に置かれています。滞納してから動くのではなく、払えないと分かった時点で言ってください。
母子家庭は、法律上「住宅確保要配慮者」にあたる
子供を養育している人は、条文に並んでいる
これは、あまり知られていない位置づけです。
住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律という長い名前の法律があります。その2条1項が「住宅確保要配慮者」を定義していて、次の人が並んでいます。
- 収入が国土交通省令で定める金額を超えない者
- 一定の災害により住宅を失った者
- 高齢者
- 障害者
- 子ども(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者)を養育している者
- そのほか、住宅の確保に特に配慮を要するものとして国土交通省令で定める者
5番目に注目してください。子供を養育している人は、それだけで住宅確保要配慮者にあたります。収入の条件も、ひとり親であることも要りません。
この位置づけが、住宅探しで何に使えるか
この法律をもとに、入居を拒まない賃貸住宅の登録の仕組みがあります。登録された住宅は、こうした事情のある人の入居を断らない形で登録されています。
あわせて、居住支援法人や居住支援協議会という仕組みもあります。住まい探しの相談や、入居のあとの見守りを行う団体です。
市区町村の住宅の窓口で、登録されている住宅と、地域の居住支援法人を教えてもらえます。不動産会社を回る前に、ここで聞いておくと早く済みます。
同じ法律の2条2項は、公的賃貸住宅として、公営住宅、都市再生機構や地方住宅供給公社の賃貸住宅、特定優良賃貸住宅などを挙げています。選択肢は公営住宅だけではありません。
母子家庭が住宅を借りるときに使える貸付け
住宅のための資金は、転宅資金と住宅資金の2つ
ここが、いちばん知られていない部分です。
母子及び父子並びに寡婦福祉法13条1項は、都道府県が、配偶者のない女子で現に児童を扶養している人に対し、経済的自立の助成と生活意欲の助長を図るために資金を貸し付けることができると定めています。
その中身は、同法の施行令で決まっています。住まいに関わるものは、この2つです。
| 転宅資金 | 住宅資金 | |
|---|---|---|
| 使いみち | 住居を移るための賃借に必要な費用 | 住宅の建設、購入、補修、増改築など |
| 限度額 | 1回につき26万円 | 1回につき200万円 |
| 据置期間 | 貸付けの日から6か月 | 貸付けの日から6か月 |
| 償還の期限 | 据置期間経過後3年以内 | 据置期間経過後7年以内 |
左の転宅資金が、賃貸を借りるときの敷金や礼金にあてられるものです。26万円あれば、家賃7万円前後の部屋の初期費用のかなりの部分がまかなえます。
保証人を立てれば、利子はかからない
利率も、施行令に書かれています。
| 利率 | |
|---|---|
| 保証人を立てる場合 | 無利子 |
| 保証人を立てない場合 | 据置期間中は無利子。据置期間の経過後は年1パーセント |
保証人が立てられなくても、借りられます。その場合でも年1パーセントですから、消費者金融やカードローンとは桁が違います。
そして、修学資金と就学支度資金は、保証人の有無にかかわらず無利子です。子供の進学が近い方は、そちらもあわせて聞いてください。



保証人を頼める人がいないので、借りられないと思っていました



立てられなくても借りられます。利率が年1パーセントになるだけです。そこで諦めないでください。
ほかにも借りられるものがある
同じ制度の中に、住まい以外の資金も用意されています。
| 資金の種類 | 限度額 |
|---|---|
| 事業を開始するのに必要な資金 | 372万円 |
| 技能を習得する期間の資金 | 月額6万8千円(5年を超えない範囲) |
| 就職支度資金 | 11万円(通勤に自動車が必要と認められる場合は34万円) |
| 修学資金(高校・専修学校) | 月額4万5千円(自宅外通学は5万2千500円) |
| 修学資金(大学・高専など) | 月額10万8千500円(自宅外通学は14万6千円) |
3行目の就職支度資金は、通勤に車が必要と認められる場合に34万円まで上がります。地方で車がないと働けない地域では、ここが効きます。
窓口は、都道府県または市の福祉の担当課です。母子・父子自立支援員という相談員が置かれているので、その方に聞くのがいちばん早く済みます。
母子家庭が民間の住宅を借りるときに詰まるところ
最初にかかるお金を、正確に出す
毎月の家賃だけを見て決めると、必ず詰まります。
| 入るときにかかるもの | 目安 |
|---|---|
| 敷金 | 家賃の1〜2か月分 |
| 礼金 | 家賃の0〜2か月分 |
| 仲介手数料 | 家賃の0.5〜1か月分 |
| 前払いの家賃 | 1〜2か月分 |
| 火災保険料 | 2万円前後 |
| 鍵の交換代 | 2万円前後 |
| 保証会社の費用 | 家賃の0.5〜1か月分 |
足すと、家賃の4か月分から6か月分の幅に収まります。転宅資金の26万円は、この部分にあてるためのものだと考えてください。
そこに家電と家具が乗ります。冷蔵庫、洗濯機、寝具、カーテン。中古で揃えても、それなりの額になります。
審査で見られるところ
借りられるかどうかは、収入と保証で決まります。
目安として、家賃が手取り月収の3分の1を超えると、審査が通りにくくなります。パートで手取り12万円なら、家賃4万円前後が上限として見られます。
ただし、児童扶養手当や養育費を収入として見てもらえる場合があります。聞かれなくても、こちらから伝えてください。伝えていないと、給与だけで判断されます。
保証人がいない場合は、保証会社を使う形になります。費用はかかりますが、いまはそちらが主流です。



不動産会社で、離婚のことをどこまで話せばいいのでしょうか



事情を細かく話す必要はありません。ただ、収入として数えてもらえるものは、こちらから並べて出してください。
住まいがすぐに要る場合
公営住宅は募集を待つことになりますし、貸付けにも審査があります。それでは間に合わない場合があります。
そのときは、母子生活支援施設があります。児童福祉法38条に定められた施設で、母親と子供が一緒に入って暮らします。敷金も礼金もかからず、費用は収入に応じて決まります。
部屋は1世帯につき1室で、30平方メートル以上と国の基準で定められています。台所も風呂もトイレも、部屋の中にあります。相部屋ではありません。
身の危険がある場合は、なおさら先に相談してください。市区町村の福祉事務所が入口になります。
夫のことで気を張り続けていると、体のほうが先に参ります。眠れない、食べられない、動悸がする。そうした日が何週間も続いているなら、気持ちの問題として抱え込まずに、内科や心療内科を受診してください。確かめることより、そちらが先です。
母子家庭の住宅でよくある質問
離婚が成立していなくても、母子家庭の支援は使えますか?
制度によって違います。ただ、相談はどれも先にできます。
公営住宅の募集の時期や、貸付けの審査にかかる期間を先に知っておくと、動くときに間に合います。窓口では、離婚を決めていないと言って構いません。
母子家庭だと、賃貸を断られますか?
収入と保証の条件を満たせば、断る理由はありません。ただ、実際には敬遠されることがあります。
その場合に使えるのが、入居を拒まない賃貸住宅の登録の仕組みです。市区町村の住宅の窓口で、登録されている住宅を教えてもらえます。
公営住宅の家賃は、収入が増えたら上がりますか?
上がります。公営住宅法16条1項のとおり、家賃は毎年度、収入の申告に基づいて決まりなおすからです。
ただ、上がるのは働いて収入が増えたときです。生活が上向いた結果ですから、そこを恐れて働き方を抑える必要はありません。
母子家庭でも、住宅ローンは組めますか?
ひとり親であること自体が、断る理由になるわけではありません。見られるのは、収入の額と、その収入が続く見込みです。勤続年数と雇用の形が、そこに効いてきます。
また、母子及び父子並びに寡婦福祉法施行令7条の住宅資金は、住宅の建設や購入にも使えます。限度額は1回につき200万円で、据置期間の経過後7年以内に返す形です。買う場合の頭金として考えられます。
実家に戻る場合でも、住宅の支援は使えますか?
住宅の支援は、住むところが必要な人のためのものなので、実家に住む場合は対象になりにくくなります。
ただし、児童扶養手当や医療費の助成は別です。同居している親の収入によって変わることがあるので、そこは窓口で確かめてください。
母子家庭の住宅の支援は、どこに相談すればいいですか?
まず、市区町村の福祉の窓口です。子ども家庭課、福祉課といった名前で置かれています。
そこで、母子・父子自立支援員につないでもらってください。住まい、貸付け、手当を一度に相談できます。
貸付けを受けると、あとの生活が苦しくなりませんか?
転宅資金は据置期間が6か月あり、そのあと3年以内に返す形です。26万円を3年で返すなら、月額はそれほど大きくなりません。
それでも不安なら、窓口で返済の計画を一緒に作ってもらってください。借りる前に、月々いくらになるかを出せます。
住む場所がないから動けない、という状態は変えられます
母子家庭が住宅で使える支援は、3つに分かれています。安く住める公営住宅、借りるときのお金を貸してくれる制度、そして入居を拒まない住宅の仕組み。窓口が別々なので、まとめて調べにくいだけです。
公営住宅については、母子及び父子並びに寡婦福祉法27条が、自治体に特別の配慮を義務づけています。収入の見方も、ひとり親に35万円の控除がつく形になっています。制度の側は、すでにこちらを向いています。
そして、知っておいてほしいのが転宅資金です。1回につき26万円まで、保証人を立てれば無利子で借りられます。立てられなくても、年1パーセントです。
どれも、相談だけなら離婚を決めていなくてもできます。動きたくなってから調べると、募集の時期も審査の期間も間に合いません。先に聞いておいてください。
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出典:e-Gov法令検索(公営住宅法、同法施行令、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律、母子及び父子並びに寡婦福祉法、同法施行令、児童福祉法)。金額や条件は改正により変わることがあります。実際の申込みの前に、お住まいの市区町村の窓口で確かめてください。



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