今月に入って、夫が家に帰らない日が3回ありました。先月は1回でした。
そのたびに理由は聞いています。飲みすぎた、終電を逃した、そのまま同僚の家に泊まった。どれも、ありえない話ではありません。
問題は、1回ずつの理由ではなく、回数が増えていることです。そこを見ていないと、いつまでも同じ説明で流されます。
この記事では、増えた時期の見つけ方と、説明の確かめ方を書きます。あわせて、この状態が続いた場合に法律の上で何が起きるかも、条文で押さえます。
夫が帰ってこない日が増えた時期を思い出す
妻毎回それらしい理由があるので、責める材料がないんです…



1回ずつを見ていると、そうなります。見るのは回数のほうです。まず、いつから増えたのかを出しましょう。
夫が帰ってこない日を、カレンダーに戻す
記憶で数えると、正確になりません。多く感じることもあれば、少なく数えてしまうこともあります。
過去3か月分を、カレンダーに戻してみてください。思い出せる範囲で構いません。子供の行事や、こちらの予定と結びつけると出てきます。
| 書き出すこと | 中身 |
|---|---|
| 帰らなかった日 | 日付と曜日 |
| 言われた理由 | そのとき何と説明されたか |
| 連絡があったか | 本人から先に来たか、こちらから聞いたか |
| 翌日の帰宅時刻 | 何時に帰ってきたか |
3つ目が効きます。こちらが聞くまで連絡がなかった日が増えているなら、そこが変化です。以前は先に連絡があったなら、なおさらです。
夫が帰ってこない日の曜日に、偏りがあるか
並べてみると、曜日が偏っていることがあります。
金曜が多いなら、翌日が休みだからという説明がつきます。仕事の付き合いも金曜に集まります。ところが、水曜や木曜に偏っているなら、別の理由を考える必要があります。
相手にも生活があります。決まった曜日にしか会えない事情がある場合、そこに偏ります。偏りは、こちらが数えないと見えません。
増えた時期に、何があったか
増え始めた月が特定できたら、その前後に何があったかを思い出してください。
| その時期にあったこと | 考えられる説明 |
|---|---|
| 異動や転職 | 職場の付き合いが変わった。通勤が遠くなった |
| 子供が生まれた | 家に居場所がないと感じている |
| こちらが働き始めた | 生活の時間帯がずれた |
| 親の介護が始まった | 実家に泊まっている場合がある |
| 思い当たることがない | ここがいちばん気にかかる |
いちばん下の場合、生活の側に理由がありません。外側で何かが変わったということになります。



去年の秋くらいからです。仕事も家も、変わったことはありません



時期がはっきりしているのは、それだけで大きい手がかりです。その月から、ほかにも変わったことがないか思い出してみてください。
夫が帰ってこない理由として説明されること
夫が帰ってこない理由の、確かめ方
説明そのものを疑うのではなく、確かめられる部分があるかどうかを見てください。
| 言われる理由 | 確かめられる部分 |
|---|---|
| 終電を逃した | その路線の終電の時刻。実際に間に合わない時間か |
| 同僚の家に泊まった | その同僚の名前が、以前から出てくる人か |
| 会社に泊まった | 翌朝の服装。着替えを持って出ていたか |
| 出張が入った | 急に決まる出張が、その職種であり得るか |
| ネットカフェにいた | 領収書やカードの記録が残っているか |
ここで、その場で問い詰めないでください。矛盾に気づいても、いったん飲み込んで、書き留めるだけにしてください。
1回の矛盾では、言い逃れができます。同じ説明が繰り返されて、そのたびに細部が食い違っている。そこまでそろって、初めて材料になります。
とくに、1つ目の終電は調べられます。路線と駅が分かっていれば、時刻表で確かめられます。飲んでいたと言われた時刻の1時間後に終電があるなら、そこは合いません。
ただ、調べたことは口にしないでください。書き留めておくだけにしてください。指摘した時点で、次から辻褄の合う説明に変わります。
夫の説明の細かさが変わったか
本当にあったことは、細部が出ます。誰といたか、何を食べたか、どこで飲んだか。聞かなくても話に出てきます。
作った話は、大枠だけで終わります。「仕事の付き合いで」「同僚と」。それ以上が出てこないうえに、こちらが聞くと嫌な顔をされます。
以前は細かく話していた人が、話さなくなった。そこが変化です。もともと話さない人なら、変化ではありません。
夫が帰ってきた翌日の様子に出るもの
帰ってきたときの様子も、見ておいてください。
- 着ていた服が、出たときと同じかどうか
- においが、酒や煙草のものかどうか
- 髪が濡れていないか。風呂に入ったあとかどうか
- 荷物が増えたり減ったりしていないか
- 機嫌が、いつもと違わないか
3つ目が見落とされます。飲み明かして会社に泊まったなら、風呂に入る機会はありません。さっぱりして帰ってきたなら、そこはどこかで整えています。
ただ、これも1回では決まりません。ジムに寄った、サウナに行った。説明はつきます。回数で見てください。



朝帰りなのに、いつもきれいな格好で帰ってきます…



そこは書き留めておいてください。何回そうだったかが分かると、意味が出てきます。1回だと、たまたまで説明がついてしまいます。
お金の動きに出るもの
泊まれば、必ずお金がかかります。ここは記録が残る部分です。
| 見るところ | 読み取れること |
|---|---|
| 現金を下ろす回数 | 増えているなら、記録に残らない払い方をしている |
| 1回あたりの金額 | 以前より大きくなっていないか |
| カードの明細 | 知らない店や、宿泊の記録がないか |
| 交通系の履歴 | ふだん使わない駅で降りていないか |
| 生活費の入り方 | 減った、遅れるようになった |
いちばん上が見落とされます。これまでカードで済ませていた人が、急に現金を下ろすようになったなら、そこに理由があります。
家計を分けている場合は、明細まで見られません。その場合は、生活費として入る金額が変わっていないかだけを見てください。減っているなら、どこかで別の支出が増えています。



家計は別なので、夫のお金の使い方は分かりません



それなら、入ってくる金額のほうだけ見てください。そこが減っているなら、外で使う先が増えているということです。
夫が帰ってこないのに、連絡だけはある場合
夫から連絡があることで、こちらが動けなくなる
いちばん長引くのが、この形です。
帰らない日はあるけれど、連絡はある。生活費も入っている。子供のことも話す。だから、大ごとにはできません。まわりに相談しても、それなら大丈夫だと言われます。
連絡があることが、こちらを止めています。問題がないのではなく、問題を口にする理由が立たない状態です。
夫からの連絡の中身が変わっていないか
連絡があるかどうかではなく、中身を見てください。
| 以前 | いま |
|---|---|
| その日あったことを話す | 用件だけになった |
| こちらの話を聞く | 返事が短い |
| 帰る時間を先に伝える | こちらが聞かないと言わない |
| 写真や近況を送ってくる | 送ってこなくなった |
連絡の回数は同じでも、中身が薄くなっていることがあります。形だけ続けている状態です。
逆に、急に連絡がまめになった場合も、覚えておいてください。後ろめたさがあるときに、そうなる人がいます。
写真を送ってくるようになった、というのも同じです。いまここにいる、という証明を先に出す形です。頼んでもいないのに増えたなら、そこは覚えておいてください。
夫の会社に電話する前に
連絡が取れない日があると、勤め先に確かめたくなります。ここは慎重にしてください。
まず、多くの会社は在籍の有無すら家族に教えません。個人の情報として扱われるからです。聞いても答えは得られず、聞いたことだけが本人に伝わります。
そして、伝わったあとが問題です。職場に妻が電話をかけてきたという話は、本人の立場を悪くします。そこから、こちらが責められる側に回ります。
本人の立場が悪くなると、収入にも響きます。結局、こちらの生活に返ってきます。感情としては電話したくなる場面ですが、実利で考えてください。
安否が分からないなら、話は別です。何日も連絡が取れず、生死も分からない状態なら、勤め先より先に警察に相談してください。
共通の知人に聞くのも、同じ理由で慎重にしてください。悪気なく本人に伝わります。伝わってもいい内容だけを話すようにしてください。



会社に電話しようか、何度も迷っています



連絡が取れているうちは、やめておいてください。得られるものがなくて、失うものだけがあります。
夫が帰ってこない日の、こちらの過ごし方
確かめる話とは別に、その日の過ごし方も決めておいてください。
帰らないと分かっている日に、起きて待っている方がいます。連絡が来るかもしれない、途中で帰ってくるかもしれない。そうやって夜中まで起きていると、翌日に響きます。
帰らないと言われた時点で、待つのをやめてください。待っている時間は、こちらだけが削られます。相手は、待たれていることを知りません。
その日は早く寝る、好きなものを食べる。そう決めておくだけで、続けられる形になります。
子供がいるなら、その日を子供との時間にあててもかまいません。父親がいない日が、子供にとって寂しいだけの日にならないようにするほうが、あとで効いてきます。
夫が帰ってこない状態が続いた場合の、法律の扱い
夫が帰ってこないことと、同居の義務
民法752条は、こう定めています。
夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
短い条文ですが、同居することが義務として書かれています。ただし、破ったときの罰則はありません。無理やり連れ戻す仕組みもありません。
効いてくるのは、そのあとです。この義務を守っていない状態が続いた事実が、離婚や慰謝料の話になったときに材料になります。
ですから、いま何かをするためではなく、あとのために記録を取ります。使わずに済めば、それでかまいません。
夫が帰ってこない状態が長く続いた場合
離婚の訴えを起こせる場合として、民法770条1項に5つが並んでいます。そのうちの2号が、こちらです。
配偶者から悪意で遺棄されたとき。
正当な理由なく家に帰らず、生活費も渡さず、戻る気もない。そうした状態が続くと、この2号にあたると主張できることがあります。
逆に言えば、生活費が入っているうちは、これにあたりにくくなります。お金だけ入れて帰ってこない形が、いちばん扱いにくいところです。
相手も、そこを分かっていることがあります。生活費さえ入れておけば大ごとにはならない、という形です。悪気があるというより、そのほうが揉めないと考えています。
その場合は、同項4号の「その他婚姻を継続し難い重大な事由」で進める形になります。いつから、どのくらいの頻度で帰っていないかを示せる必要があります。記録が効くのは、ここです。
夫は帰ってこなくても、生活費を分担する義務がある
民法760条は、夫婦がその資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担すると定めています。
この条文に、同居しているかどうかという条件はありません。帰ってこなくても、離婚が成立するまでは分担の義務が続きます。
生活費が減らされている、渡されなくなった。そういう状態なら、金額の目安は裁判所が公開している算定表で確かめられます。そのうえで、文書で請求してください。請求した時期から数えられる扱いが実務では一般的です。
夫が帰ってこない日に、家で起きていること
法律の話は分かっても、いま目の前にあるのは生活です。
子供の送り迎え、ごみ出し、体調を崩したときの通院。夫が家にいない日は、それが全部こちらに来ます。仕事をしていれば、なおさら回りません。
その負担は、記録しておいてください。帰らなかった日に、こちらが何をしたか。ひとことで構いません。あとで話し合いになったときに、これが効きます。
相手は、自分がいなかった日に何が起きていたかを知りません。知らないから、大したことではないと考えます。書いておけば、そこを見せられます。
帰ってこない日を、こちらが決めてしまう
回数が読めないことが、いちばんの負担になります。今日は帰るのか、帰らないのか。それが分からないまま夕方を過ごします。
ですから、決めてしまう形を提案してみてください。「帰らない日は、前の日までに教えてほしい」。これなら責める形になりません。
守られるかどうかも、材料になります。前もって言えない日が続くなら、その日は前もって決まっていないということです。



夕方になるまで分からないので、夕飯の支度もできません



そこは、生活の話として頼めます。責めているのではなく困っている、という形で伝えてみてください。
夫に帰ってこないでほしいと思ってしまう場合
夫に帰ってこないでほしいと思うのは、珍しくない
帰ってこない日が続くうちに、こちらの気持ちが変わることがあります。
連絡が来ないほうが落ち着く。帰ってこない日のほうが眠れる。むしろ、このまま帰ってこなければいいのに、と思ってしまう。
そう思う自分を責めなくて構いません。気持ちが離れたのではなく、待つことに疲れた結果です。待ち続ける状態のほうが、実は消耗します。
この気持ちが出てきた時期も、書き留めておいてください。あとで振り返ったときに、自分がいつ限界に近づいたのかが分かります。決めるときの材料になります。
それでも、記録だけは残しておく
気持ちが冷めていても、記録は取っておいてください。
いつか離婚の話になったときに、いつから帰っていなかったかを示せるかどうかで、扱いが変わります。そのときになってから思い出そうとしても、日付までは出てきません。
手帳に印をつけるだけで足ります。いま気持ちが動かなくても、あとで必要になります。



帰ってこないほうが楽だと思う自分が、怖くなります…



その状態は、こちらが守りに入っているだけです。何年も気を張って待っていれば、そうなります。おかしくなったわけではありません。
夫が帰らないことを、子供にどう伝えるか
子供は気づいています。何も言わなくても、父親がいない朝が増えていることは分かります。
父親を悪く言わずに、事実だけ伝えてください。「お父さんは仕事で泊まりだよ」で足ります。説明が二転三転するほうが、子供は不安になります。
聞かれてもいないのに、こちらの不安を話さないでください。子供が父親を疑う形になると、あとで元に戻せません。
年齢が上がっている子は、たいてい察しています。その場合も、こちらから中身を話す必要はありません。聞かれたときに答えられる形だけ、用意しておいてください。
夫が帰ってこない理由が、浮気ではない場合
泊まりが増える理由は、浮気だけではありません。ここも並べておきます。
| ありえること | そのときの様子 |
|---|---|
| 仕事が本当に増えている | 疲れ切って帰る。休日も寝ている |
| 家に帰りたくない | 家では口数が少なく、外では明るい |
| お金の問題を抱えている | 通帳や郵便を見せたがらない |
| 実家のことで動いている | 親の体調の話が出るようになった |
| 体や心の不調 | 食欲が落ちた。眠れていない様子がある |
いま挙げたものには、隠す動きが伴いません。現金の下ろし方も、端末の置き方もそのままなら、泊まりの理由は仕事や体調の側にあります。
2つ目だけは、扱いが違います。浮気がなくても、家に帰りたくない状態が続いているなら、それは夫婦の問題として残ります。確かめても何も出てこないのに、状況は変わらない。そういう形になります。
ですから、確かめる前に考えておいてください。何もなかった場合に、次に何を話すのか。そこまで決めておくと、確かめたあとに立ち止まらずに済みます。



浮気でなかったとしても、いまの状態が続くのはつらいです



そこが本当の問題ですね。浮気かどうかは入口で、その先に話し合うことが残っています。確かめるのは、その入口を片づけるためです。
夫が帰ってこない状態が常態化したとき
夫が週の半分は帰らない、まで来ていたら
月に数回だったものが、週の半分になる。ここまで来ると、生活の形が変わっています。
実態としては、別居に近い状態です。ただ、荷物は家にあり、住民票も動いていないので、外からは分かりません。こちらだけが、宙ぶらりんの状態に置かれます。
そこまで来ているなら、確かめるかどうかを決める時期です。決めないまま置いておくと、年単位でこのままになります。
そして、実態が別居に近いなら、婚姻費用の話ができます。同じ家に籍があるからといって、生活費の分担が減っていい理由にはなりません。金額の目安は、裁判所が公開している算定表で確かめられます。
夫のことを確かめると決めた場合の順番
順番があります。
- 帰らなかった日を、3か月分カレンダーに戻す
- 曜日の偏りと、言われた理由を並べる
- 生活費の入り方が変わっていないかを確かめる
- 次に帰らない可能性が高い日を絞る
- そのうえで、確かめるかどうかを決める
4番まで進んでいるかどうかで、あとの手間がまるで変わります。日が絞れていれば、確かめる日数が短く済みます。
絞れていないまま動くと、いつ帰らないか分からない相手を待つことになります。そのぶん、日数も費用も増えます。
3番も忘れないでください。生活費が減っている場合、話の進め方が変わります。浮気の話より先に、そちらを片づけたほうがよいこともあります。
やってはいけない確かめ方
ここは、はっきり書いておきます。
夫の車や持ち物に位置情報の端末を取り付けて、居場所を追う。ストーカー行為等の規制等に関する法律2条3項は、承諾を得ないで位置情報記録・送信装置により位置情報を取得する行為と、承諾を得ないでそうした装置を取り付ける行為を、規制の対象として並べています。
夫の端末を勝手に開けて中を見る形も同じです。他人の識別符号を使って通信サービスにログインすれば、不正アクセス禁止法に触れます。同法11条の罰則は、3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。
夫婦だから許される、という決まりはありません。やった時点で、こちらが責められる側になります。浮気があってもなくても、そこで話し合いが成立しなくなります。



車に付けようかと、本気で考えていました…



やめてください。見つかったときに、こちらだけが悪者になります。それまで積み上げた記録も、そこで意味を失います。
夫が帰らないことを、一人で抱えない
この状態は、周りに伝わりません。生活費は入っていて、連絡もあって、たまに帰ってくる。外から見れば、普通の家庭です。
相談しても、うちも忙しい時期はそうだった、で流されます。何度かそれが続くと、口にすること自体をやめます。
話すなら、増え方のほうを伝えてください。「先月は1回、今月は5回」と数字で言うと、受け取られ方が変わります。記録を取っておく理由は、ここにもあります。
夫のことで気を張り続けていると、体のほうが先に参ります。眠れない、食べられない、動悸がする。そうした日が何週間も続いているなら、気持ちの問題として抱え込まずに、内科や心療内科を受診してください。確かめることより、そちらが先です。



話しても、そのうち帰ってくるでしょうと流されます



1回ずつの話として伝わるからです。回数と、増え方で言ってみてください。そこで初めて伝わります。
夫が帰ってこないことでよくある質問
夫が帰ってこないとき、警察に相談できますか?
連絡が取れていて、無事だと分かっているなら、警察は動きません。自分の意思で帰っていないだけだからです。
連絡が取れず、安否が分からない場合は別です。その場合は、住んでいる場所を管轄する警察署に相談してください。
荷物が動いていないのに帰ってこない、という場合も急いでください。着替えも財布もそのままで戻らないのは、自分から出た形とは違います。
夫が帰ってこないだけで、離婚できますか?
生活費が入っていないなら、悪意の遺棄として主張できることがあります。入っている場合は、帰らなかった期間の長さや頻度で判断されます。
二人が離婚に合意するなら、理由を説明する必要はありません。理由が問題になるのは、相手が応じない場合だけです。
民法770条1項は、離婚の訴えを起こせる場合として5つを並べています。不貞な行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、強度の精神病、そして「その他婚姻を継続し難い重大な事由」です。前の4つにあてはまらない場合は、5号のこの部分で判断されます。
ここで見られるのは、何がいつから、どのくらいの期間続いたかです。記録があるかどうかで、示せる中身が変わります。離婚を決めていなくても、日付だけは残しておいてください。
どちらにしても、いつから、どのくらいの頻度で帰っていないのかを示せる必要があります。そこで記録が効きます。
夫が帰ってこない日に、鍵を替えてもいいですか?
すすめられません。相手にもそこに住む立場があるので、締め出す形にすると、こちらが問題にされます。
身の危険がある場合は別です。その場合は、市区町村や配偶者暴力相談支援センターに先に相談してください。
荷物を勝手に処分するのも、同じ理由で避けてください。あとで、こちらの行いとして持ち出されます。
夫が帰ってこない理由を、問い詰めてもいいですか?
確かめるつもりがあるなら、問い詰めないでください。疑っていると伝えた時点で、相手は用心します。
聞くとしたら、理由ではなく約束のほうです。「帰らない日は、先に連絡してほしい」。これなら、責める形になりません。
それを守れるかどうかが、そのまま次の材料になります。守れないなら、前もって決まっていないということです。
夫が帰ってこないのは、何回からおかしいですか?
回数の線引きはありません。仕事によっては、泊まりが当たり前の職種もあります。
運転手、看護、消防、警備。もともと泊まりのある仕事なら、回数そのものは意味を持ちません。
見るのは、その家での平常から増えたかどうかです。月に1回だった人が週に2回になったなら、大きい変化です。
あわせて、理由の中身が変わったかどうかも見てください。以前は仕事の話だったのに、説明があいまいになった。そこも同じくらい大事です。
1回ずつの理由ではなく、増え方を見る
夫が帰ってこない日には、毎回それらしい理由がつきます。1回ずつを相手にしていると、いつまでも同じ説明で流されます。
見るのは、増え方です。いつから増えたのか、曜日に偏りがあるか、説明の細かさが変わったか。ここは、こちらが数えないと見えません。
そして、生活費が入っていても、同居の義務は法律に書かれています。帰ってこない状態が続いた事実は、あとで効いてきます。手帳に印をつけるところから始めてください。
数えることが、いちばん効きます
最後に、もう一度だけ書いておきます。
この状態でいちばん苦しいのは、確かなものが何もないことです。理由はある。連絡もある。生活費も入る。それなのに、家に夫がいない日が増えていく。
その中で、こちらが手にできる確かなものが、記録です。何日帰らなかったか。何と言われたか。連絡は先に来たか。これだけは、相手の説明に左右されません。
数えているあいだは、気持ちも少し落ち着きます。頭の中で回し続けなくて済むからです。手帳の隅に印をつけるところから、始めてください。
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出典:e-Gov法令検索(民法、ストーカー行為等の規制等に関する法律、不正アクセス行為の禁止等に関する法律)。この記事は法律の一般的な説明であり、個別の事案についての判断は弁護士に確認してください。






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